皆さんは、「SUMPRODUCT」関数を使われる機会はありますでしょうか?

SUMPRODUCT関数って何?名前からして難しそう。。。
とか、

実務で何か役に立つの?
など感じておられる方も多いのではないかと思います。
実はこの関数、ランキング付けや加重平均の計算など、日常業務で”地味に面倒”な作業を一発で片づけてくれる、超・実践的な関数なのです。
この記事では、私自身が日常的に使っている2つの使い方に絞って解説します。
Excel初心者から中級者まで、知っておいて損はしません!
ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
SUMPRODUCT関数とは?
例えばB列に商品の「個数」、C列に「価格」があった場合、全体の合計金額を計算するには、
「個数」 × 「価格」 = 「金額」
をD列に追加し、それぞれの金額を計算して合算することが多いと思います。

しかし、SUMPRODUCT関数を使うことによって、上記のように個別で計算しなくても、一発で合計を計算することができます!
SUMPRODUCT関数とは、複数の配列(列や範囲)を掛け算して、その合計を出す関数です。
SUMPRODUCT関数の記述方法は以下の通りです。
=SUMPRODUCT(配列1,配列2,...)
先ほどケースで言うと、B列に「個数」、C列に「価格」があるので、
=SUMPRODUCT(B2:B6,C2:C6)
とすることで、「個数×価格」=「合計金額」を計算することができます。

地味な計算?と思いきや、実はここからが本領発揮です。
用途その1:SUMPRODUCT関数でランキングを求める方法
SUMPRODUCT関数は、ランキングを出すときに役に立ちます!

え?ランキングってRANK関数でいいんじゃない?
と思った方いますよね?
確かにRANK関数を使えば、ランキングを出すことができます。
例えば下の表で、国語の点数をランキングにしたい場合、RANK関数で
=RANK($C3,$C$3:$C$14)
とすれば、国語の点数でランキングを出すことが可能です。

では、クラスが「B」の人のみ、国語の点数をランキングにするにはどうしたらいいでしょうか?
ここで役立つのが、SUMPRODUCT関数です!
SUMPRODUCT関数を以下のようにセルG3に入力すると、クラスが「B」の人のみの、国語の点数をランキング付けすることができます。
=IF($B3="B",SUMPRODUCT(($B$3:$B$14="B")*($C$3:$C$14>=$C3)),"")
あとはこの数式を14行目までコピーすると、クラスがBの人のみのランキングが表示されました!

このように、何かしらの条件を付け加えてランキングを出したい場合、SUMPRODUCT関数は非常に重宝します。
特定の条件をもとにランキングを作成する機会は多いと思いますので、ぜひ活用してみてください!
用途その2:SUMPRODUCT関数で加重平均を計算する方法
SUMPRODUCT関数は、加重平均を出すときにも役に立ちます!
★加重平均とは:
→単純な平均値ではなく、各データにそれぞれ重みを付けて計算する平均のこと
たとえば、
・アンケートのスコア集計
・サービスの平均利用期間
など、「単なる平均」ではなく「重要度」や「構成比」を反映させた“現実的な平均”を求めるのが加重平均となります。
実務や分析ではむしろこちらのほうが多用されます!
では実際に、5段階評価のアンケートを集計する場合の加重平均を求めていきます。
以下のような表の場合、このようにSUMPRODUCT関数を使用します。
=SUMPRODUCT($A$3:$A$7,B$3:B$7)/SUM(B$3:B$7)

すると、5段階評価の重みを反映した平均評価を求めることができました!
AVERAGE関数では出せない、”現実的な平均”が出せるのも、SUMPRODUCT関数の魅力です。
使い方は一緒ですが、あるサービスの平均利用期間を求める場合にも便利な関数です。
あるサービスに対して、例えば1~12か月間で利用していた人の利用月数は以下の通りバラバラですが、SUMPRODUCT関数を使用することにより、加重平均にて「平均利用期間」を求めることができます。

ただSUMPRODUCT関数は、配列の長さがあっていないとエラーになるため、参照範囲は間違えないように注意しましょう!
まとめ:SUMPRODUCTは”わかっている人”の関数
ランキングや加重平均のような、「Excelのプロっぽい」けど意外と簡単な使い方ができるのが魅力的なSUMPRODUCT関数です!
基本的な使い方に加え、この2つの用途を覚えるだけで、
・複雑な計算を簡単にすることができる
・一歩踏み込んだデータの分析ができる
など、さらなるExcelのスキルアップと業務効率化につながると思います。
ぜひ、普段の業務でも活用してみてください!
実務の時短&スマートさが一気にアップしますよ!
この記事が役に立ったと思ってくださったら、ブックマークやシェアしてもらえると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント